BRAND HISTORY
「カレンダータグ」と聞けば、熱狂的な一部の服好きにだけ伝わる、少し排他的なシグナリングがファンの心をくすぐるMaison Margiela(メゾン マルジェラ)。
創業者マルタン マルジェラは1957年ベルギーに生まれ、ドリス・ヴァン・ノッテン、アン・ドゥムルメステールなどの有名デザイナーを輩出したアントワープ王立芸術アカデミーに入学しました。
1984年からは「ファッション界の悪童」と称され、独特なデザインでファンを魅了し続けたジャン・ポール・ゴルチエのアシスタントとしてキャリアをスタートさせました。その後独立し、1988年にメゾン マルタンマルジェラを設立しました。
衣服の再構築・再定義、ショーのスタイルなど今までの常識にとらわれない独自の視点からの服作りは、多くの人々だけでなく、ファッションの歴史に最も大きな影響を与えました。
縫い目が裏返しになっていたり、蜘蛛の巣のようにぶら下がったままであったり、タイツが電線して、さらに靴の上から履かれているといったもので、そうしたマルジェラのスタイルを評論家たちは「脱構築(ディスコンストラクション)」と呼ぶようになりました。
古着の活用(生地に古着を使用する)や新しい服の古着風加工などは90年代に流行するグランジファッションの先駆け的なスタイルとなりました。
マルジェラは表舞台に姿を表さない人として有名で、その素顔を知る人は極少数。写真もほとんど出回っておらず、雑誌のインタビューもFAXで答えるなど謎に包まれています。2008年に引退しており現在はジョン・ガリアーノがメゾンマルジェラデザイナーを務めています。
バッグは「5AC」が有名で職人の手によって、一つ一つハンドメイドで作られます。一見するとクラシカルな佇まいのデザインですが、シンプルなライニングを外側に引き出すと、カジュアルなフラップトップバッグへと変身する 2WAY デザインのバッグです。