BRAND HISTORY
アパレルブランドの筆頭、LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)。その名を知らない人を見つけるのは難しく、これほどまで世間に知られている高級アパレルブランドは他に類はないほどです。
創始者であるルイ・ヴィトン(以下ルイと省略)は1821年、フランスのアンシェイ村で生を受け、1837年に都パリでトランク職人のマレシャル氏のもとで見習いをはじめました。それから間もなくルイは、マレシャル氏のアトリエで重宝される職人となりました。
ルイはマレシャル氏のもとで17年間働き、1854年にヴァンドーム広場からほど近い、ヌーヴ・デ・カプシーヌ通り4番地に自らのアトリエを開きました。これが現在のルイ・ヴィトンの発祥です。
当時のトランクは、丸みを帯びた蓋のものが主流でした。これは馬車の後ろに積んだ際に、雨が流れ落ちるように工夫されたものでした。しかしルイは、これからは船や機関車が主要な交通手段になると考え、そういった乗り物の中で積み上げやすいような平らなトランクの販売をはじめます。
形状だけでなく軽量で防水加工した素材を使用するといった工夫により、非常に機能性に富んでいると当時の上流階級に大変な好評を得ることとなります。
創業から40年ほど経った1896年、モノグラムの初代となる「モノグラム・キャンバス」が誕生しました。
このラインを生み出したのは、ルイの長男である2代目のジョルジュ・ヴィトンで、ルイがこの世を去って4年後のことでした。
その後1959年に、現在使用されている素材と同じトアル地のモノグラム・キャンバスを3代目のガストン・ヴィトンが発表しました。
モノグラムは、当時のヨーロッパで流行していたジャポニズムの影響を受けて生み出されたものです。
ちなみに、モノグラムというのは英語で、「組み合わせた文字」という意味です。
創業者ルイ・ヴィトンの頭文字であるLとVを組み合わせたロゴ、それに日本の家紋からヒントを得て作られた星や花のモチーフを配したパターンは、今やルイ・ヴィトンの象徴とも言えるでしょう。
その後、ルイ・ヴィトンはダミエ、ヴェルニ、エピ、マルチカラー、アズールなど人気ラインを次々と誕生させます。近年ルイ・ヴィトンは様々なアーティストやブランドとコラボ商品を発表しており、そのたびに注目を集めています。個性的なデザイナーとコラボした商品の数々は、ブランドの歴史をいい意味で裏切る興味深いものばかりです。
ルイ・ヴィトンという歴史あるブランドが、柔軟にその形を変えて新しい才能とコラボレーションし、全く想像もしなかった作品が生まれる過程に多くのファンが熱狂しています。