BRAND HISTORY
言わずと知れた「ヴァレンティノの赤」が代名詞のイタリアの名門ブランドVALENTINO(ヴァレンティノ)。創業者ヴァレンティノ・ガラヴァーニは1932年に誕生しました。 1949年、17歳の時にミラノにあるサンマルタ専門学校でファッションスケッチを、その翌年にパリ・オートクチュール組合学校サンディカで本格的に服作りを学びました。在学中に国際羊毛事務局主催のコンテストで優勝し、若手デザイナーとして頭角をあらわします。
卒業後にジャン・ドゥセのメゾンで働いた後、ジャン・デッセにあるクチュール店ギ・ラロッシュのもとで約10年間のアシスタント経験を積みました。
1959年 ギ・ラロッシュより独立し、ローマにアトリエを開き、1960年 ビジネスパートナーのジャンカルロ・ジアメッティとともに「ヴァレンティノ」を創業。
1962年 初のコレクションを発表し、 1968年 白を基調とした「白だけの服」、通称ホワイトコレクションが評判となり、国際的に一躍人気のデザイナーとなりました。
ヴァレンティノが日本へ初上陸したのは1974年のことでした。
経営的視点から日本のマーケットを重要な位置付けとしている一方で、マリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリ、2人のクリエイティブディレクターは日本への造詣が非常に深く、日本の「わびさび」の概念を作品に取り込んでいます。
ヴァレンティノのアイコン的モチーフであるロックスタッズは、実は日本の伝統技術である「金継ぎ」へのオマージュであると本人が語っており、「永遠に続くものなど、この世には存在しない。また、不完全であることこそ、完全である」という、わびさび的な哲学に基づき、製品は産み出されているのです。
発表以降、ロックスタッズシリーズにはシーズンごとに新作が打ち出され、バッグやシューズなどあらゆるコレクションに採用されています。
ロックな雰囲気と圧倒的な存在感、そんな中でもラグジュアリーブランドとして気品を損なわない上品さは、すでにヴァレンティノの定番として完全に定着しました。
ルブタンやジミーチュウなどの新興シューズブランドでもスタッズを使ったモデルは大人気となっていますが、刺繍やカラーバリエーションの豊富さなどをとっても、これらのブランド以上に強烈なインパクトを放っています。
イタリアンオートクチュールの歴史を変え、現代においてもモダンデザインへと進化し成長を続けるヴァレンティノは目を離せないブランドとなっています。