BRAND HISTORY
自らを「幸せの商人」と称し、世の女性たちにモードを通じて喜びや幸せをもたらしているDior(ディオール)。
フランス ノルマンディの裕福な家庭に生を受けた創業者クリスチャン・ディオールは、小さい頃から美しいものや芸術品に惹かれていました。
学生時代にはデザイン仲間と芸術活動へと精を出すようになり、画廊を開設し、コクトーやダリなどの沢山の芸術家と親交を深めていたといいます。
ディオールが25歳の頃、母と弟が立て続けに他界します。そして大恐慌のあおりを受け実業家であった父は破産し、ディオールはこれまでの暮らしから一転、貧乏な時代を過ごすことになります。
このときディオールは貧しいながらも知人からデッサンを学び、ファッションデザイナーを志すようになります。
1938年にパリへと戻ったディオールは兵役までのしばらくの間、スケッチを見込んだスイス人クチュリエのロベール・ピゲの元で働くこととなります。そして1年間の兵役後もパリでアシスタントデザイナーを務め、ファッションの世界を精力的に学びました。
そして1946年、努力が実り、自身のブティックであるクリスチャンディオール・オートクチュール・メゾンをオープンしました。
現在、ディオールの定番ともいえるデザインは、やはりトロッター柄に尽きるのではないでしょうか。
ディオールのロゴが全面的にあしらわれたデザインは、ディオールの1990年代後半から2000年代にかけてその才能をいかんなく発揮した奇才ジョン・ガリアーノによって手がけられたものです。もともとオートクチュールを中心としてエレガントなスタイルで発展してきたディオールを一気に路線変更しました。実際トロッターが発表されると同時に瞬く間に人気となり、一瞬でディオールの定番ラインとしての地位を不動のものにしました。
2006年春夏で惜しまれながらも発売終了となってしまったシリーズですが、その人気から2018年に復活し、ファンの間で大きな話題となりました。
キルティングが特徴の「レディディオール」も、近年人気が再熱しているシリーズです。1995年の発売当初はカナージュキュイールとの名で発売されており、かの有名なダイアナ妃も愛用していた人気バッグです。
女性のフェミニンと芸術を追及したディオールは、これからも世界中の女性が愛して止まないハイブランドとして君臨し続けることでしょう。